太陽光発電のメンテナンスを放置すると起きる3つの不具合
- 2022.11.10
- 太陽光発電メンテナンスコラム

太陽光発電はメンテナンスフリーという「説」があるので、今もなおメンテナンスについてあまり関心がない人も多くいます。これから太陽光発電を導入しようと考えている人はともかく、すでに導入している人の中には「メンテナンスフリーだと言われた」という理由で放置してしまっていることが少なくありません。 しかし、太陽光発電も家電の一種です。メンテナンスをしなければ性能が低下しますし、故障の原因にもなります。 今回は太陽光発電のメンテナンスを放置するとどうなるのか、そして気になるメンテナンス費用についても解説します。
太陽光発電のメンテナンスをしないと、どうなる?
太陽光発電のメンテナンスを放置すると、主に3つの問題が考えられます。これらの問題はどれも決して看過できないものなので、しっかりと留意しておいてください。
ホットスポット現象による故障、火災
太陽光パネルには、ホットスポット現象と呼ばれるリスクがあります。ホットスポットという名称のとおり、表面が熱くなってしまう現象のことです。パネルの表面に鳥の糞や落ち葉などが付着した状態を放置すると、そこが発熱してしまうのです。故障の原因になりますし、ひどい場合はそこから発火して火災の原因になります。
本来の性能を発揮できなくなる寿命が縮む
一般的な家電やクルマと同じように、適切なメンテナンスをしなければ太陽光発電も寿命が短くなります。本来であれば20年程度使用できるものが15年で使い物にならなくなってしまっては、経済的な損失も大きくなります。 逆にメンテナンスが行き届いている太陽光発電システムは20年を超えても使用できるので、コストパフォーマンス向上にメンテナンスは欠かせません。
自然による悪影響を受ける
太陽光パネルは外に設置されているので、自然による影響を強く受けます。落ち葉がたくさん付着すると発電量が低下してホットスポットの原因になりますし、それ以外にも草木が生い茂って太陽光を遮るとやはり発電量の低下を招きます。 稀なケースですが、強い力をもつ雑草が太陽光パネルを突き抜けて生えてしまうこともあり、これが起きてしまうとそのパネルは故障してしまいます。
自分でできるメンテナンス項目
専門の業者に依頼するとお金がかかるということで、自分でメンテナンスはできないものかと考える方は多いと思います。自力でできるメンテナンス項目は、以下の2つです。
目視による点検
目視によって太陽光パネル表面の汚れや、日陰になるようなものがないかどうかを確認することができます。野立といって地面に設置している場合は雑草が伸びていないかもチェックできるでしょう。 台風などの自然災害が起きた時は、強風でパネルの向きが変わっていないか、パネル表面に飛来物が付着したり破損していないかといったチェックもしておくべきです。
草刈り、剪定
植物による影響が懸念される場合は、草刈りや剪定によって自力で解決できるでしょう。ただし、野立で設置している場合は太陽光パネル周辺にケーブル類が配線されています。草刈りをしている勢いで間違ってケーブルまで切ってしまうと故障に直結してしまうため、くれぐれも注意してください。 不安な場合は、草刈りも専門の業者に依頼した方が賢明です。
機器に関わる部分は触るべからず
メンテナンスには太陽光発電システムの機械部分に触れる作業も含まれます。目視や草刈りは自力でできなくもないですが、機器類に触るのはやめておきましょう。安易に触ってしまうことでさらに重大な故障を引き起こしてしまったり、ひどい場合には感電事故にもつながります。 あくまでも自分でできる範囲の自力メンテナンスに留めておいて、専門的な技術を要する部分はプロに任せましょう。
メンテナンスをプロに依頼した場合の費用は?
太陽光発電は定期的な点検が重要ですが、その時期はおおむね4年に1回程度です。4年に1回の点検費用相場は2万円前後なので、周期を考えてもそれほど高価なものではありません。 また、点検の結果清掃などの作業が必要になった場合の費用は、足場を組んで8万円から10万円程度なので、これも周期を考えるとそれほど高価なものではないと感じるのではないでしょうか。一部を自分でやっても費用がそれほど変わるわけではないので、それならプロに一任してしまったほうが安全確実です。
まとめ
太陽光発電のメンテナンスを放置すると、最悪の場合は火災になり機器類が使い物にならなくなるだけでなく延焼して大規模な火災になってしまう恐れもあります。さすがにそこまでの事態になることは極めて稀ですが、その可能性も考えつつメンテナンスの重要性を考慮し、4年に一度の定期点検をプロに依頼することから始めてみてはいかがでしょうか。
-
前の記事
太陽光発電のメンテナンスは4年に1回、その費用相場を規模別に紹介 2022.11.10
-
次の記事
太陽光パネルの表面を清潔にして発電量アップ!おすすめの掃除方法とは 2022.11.10