自分で太陽光発電のメンテナンスをする際の注意点4つ

自分で太陽光発電のメンテナンスをする際の注意点4つ

太陽光発電は適切なメンテナンスをしてこそ、本来の性能を発揮します。本来の性能を発揮できるかどうかは売電収入にも関わってくるためとても重要ですが、その次に気になるのが専門業者にメンテナンスを依頼した時の費用です。 自分でやれば安上がりなのでは?ということでDIYの感覚で太陽光発電のメンテナンスをすることはおすすめしませんが、それでもやってみたいという方に向けて自力でメンテナンスをする際の注意点について解説します。

太陽光発電にメンテナンスが必要な3つの理由

そもそも太陽光発電にはなぜメンテナンスが必要なのでしょうか。初期に導入した方の中には「メンテナンスフリーと言ってなかったっけ?」と不思議に思われる方もいると思います。確かにあまりメンテナンスを要しないのですが、100%全く何もしなくても良いわけではありません。 それではなぜ、太陽光発電にメンテナンスが必要なのでしょうか。そこには3つの理由があります。

発電量の低下を防ぐため

太陽光発電システムが性能をフルに発揮するには、太陽光パネルやコンディショナーなど、機器一式のすべてが本来の性能を発揮していなければなりません。発電量の低下理由としてよくあるのが、太陽光パネル表面の汚れです。鳥の糞や落ち葉などが付着することによって太陽光が遮られ、十分に光が届かないことから発電しない部分が発生すると全体の発電量が低下します。 定期的なメンテナンスにはパネル表面の清掃が含まれているので、こうした自然由来の理由で発電量が低下していたとしてもそれを回復させることができます。

不具合や災害を防ぐため

先ほど鳥の糞や落ち葉による影響について解説しましたが、実はこうした理由でパネルの一部が発電しない状態が続くと、単に発電量が低下するだけでなく該当の部分が発熱をして発火してしまうことがあります。あくまでもレアケースではありますが、パネル表面の汚れを放置していたことによって火災になってしまった事例もあるため、決して侮ることはできません。 発火には至らなかったとしても機器類の故障原因になるため、やはり太陽光パネルの表面に付着している汚れを放置するのはリスクがあります。

寿命を長くするため

上記の理由を踏まえて、適切なメンテナンスをしておくと太陽光発電システム全体の寿命が長くなります。適切にオイル交換などのメンテナンスをしているクルマは長持ちするのと同じ感覚です。メンテナンスフリーだと言われていたことから機械であることの意識が薄くなりがちですが、太陽光発電システムは立派な発電機器です。寿命が長くなるということはそれだけコストパフォーマンスが良くなるので、太陽光発電を導入することのメリットが最大化されます。

自分でやるメンテナンス項目

結論から申し上げますと、自力で太陽光発電のメンテナンスを行うことは可能です。危険が伴うのでおすすめはしませんが、それを理解した上でやるのであればあくまでも自己責任の範疇で主なメンテナンス箇所について解説します。

太陽光パネルの清掃、水洗い

太陽光パネル表面についているゴミや付着物を取り除き、それを水で洗い流します。もちろん屋根の上での作業になるので、くれぐれも足を滑らせたりしないように注意してください。 もうひとつ注意したいのは、水道水は使わずに貯めておいた雨水などを使用することです。水道水にはカルキ成分が入っていて、水洗いをした後で乾燥するとカルキ成分がパネル表面に残ってしまい、これが汚れになってしまいます。

表面の拭き掃除

水洗いをしたら、空拭きをします。水滴が残っているとそこにホコリなどが入り込んでしまい、乾燥すると水玉模様の汚れが残ってしまいます。パネル表面の汚れを空拭きでしっかりと取り除き、仕上げをしておきましょう。 効率良く水分を拭き取るためにワイパーなどを使う人がいますが、これは使い方を間違えるとパネル表面に小さな傷をつけてしまうことがあるので、マイクロファイバーや雑巾などを使うことをおすすめします。

自分でやるメンテナンス際の注意点4つ

自力で太陽光発電のメンテナンスをする場合に留意しておきたい4つのポイントについて解説します。

太陽光パネル表面の傷

先ほど述べたように、パネル表面の空拭きをするときには傷に注意してください。水切りワイパーを使うことだけでなく、目の粗いスポンジなどを使っても傷の原因になります。柔らかい布やマイクロファイバーを使うのが良いでしょう。

水道水はNG

先ほど解説した理由から、水洗いに水道水を使うのはNGです。水道水を使う場合であってもしばらくバケツなどに貯めておいてカルキ抜きをしてから使用してください。

使用する洗剤にも注意を

太陽光パネルの表面はガラスでできているので、拭き掃除もガラス用洗剤が最も適しています。ただし、洗剤が残ってしまったり電気系統の部分に入ってしまうと故障の原因になるので、水だけで洗ったほうが無難かもしれません。

高圧洗浄機はNG

「ケルヒャー」などの高圧洗浄機が人気ですが、太陽光パネルの掃除には不向きです。高圧というだけあってとても強い圧力で水が出るため、その圧力でデリケートなパネル表面を傷つけてしまう恐れがあります。

まとめ

太陽光発電の自力メンテナンスについて解説しました。本文中でも述べているように、可能ではありますが危険を伴うため、自力でやることはおすすめしません。専門の業者に依頼してもそれほど高価なものではないので、危険を回避する意味でもプロに任せることをおすすめします。