太陽光発電メンテナンスの有資格者って、どんな資格を持っているの?
- 2022.11.10
- 太陽光発電メンテナンスコラム

太陽光発電システムは複雑な機器も含む電気設備なので、取り扱いにはプロの知識と経験が必要です。太陽光発電システムの規模によっては定期的なメンテナンスが義務付けられており、その任務にあたるのは「メンテナンスのプロ」です。 それではメンテナンスのプロとはどんなスキルや資格を持った人たちなのでしょうか。今回は太陽光発電メンテナンスの資格について解説します。
太陽光発電の資格事情
最初に結論から述べると、太陽光発電のメンテナンス業務をするために必要な国家資格があるわけではありません。十分な知識と経験があれば、資格がなくてもメンテナンス業務に携わることはできます。 しかし、だからといって資格が全く不要かというと、そんなことはありません。あくまでも任意ではあるものの、太陽光発電関連の有資格者は広く求められており、有資格者が施工をする、メンテナンスをするといったことが業者にとっては差別化になります。 資格の中には難易度が高いものもあるので、太陽光発電のメンテナンスを依頼する際には有資格者の有無を確認するのもひとつの判断材料になります。
太陽光発電のメンテナンスに関連する主な資格
太陽光発電のメンテナンス業務に関連する資格は、主に4つあります。1つずつ解説していきましょう。
太陽光発電メンテナンス技士
太陽光発電のメンテナンスに関連する資格として最もポピュラーなのが、太陽光発電メンテナンス技士です。一般社団法人太陽光発電安全保安協会(JPMA)という団体が実施している試験に合格した人が取得できる資格です。太陽光発電のメンテナンスに特化した資格なので、近年ニーズが高まっている定期点検や修理などに関する専門知識が証明されます。
太陽光発電メンテナンス技士補
上記の太陽光発電メンテナンス技士とよく似た名称の資格であることにお気づきかと思います。こちらは「補」という字がついていることからも分かるように、太陽光発電メンテナンス技士の補佐てきな役割の人を認証する資格です。難易度もこちらのほうが低く、取得しやすい入口資格です。 そのため、多くの有資格者は技士補を取得したあとで技士の資格にステップアップしています。
PIA認定技士
PIAというのは、太陽光発電検査協会の略称です。つまり、このPIA認定技士は太陽光発電検査協会の認定資格です。この資格が目指すのは、太陽光発電システムの保守点検を担当するプロ技術者の育成です。同協会が発行しているテキストに基づいた講習を修了すると資格が得られます。 なお、このPIA認定技士には2つの段階があります。第1種と第2種に分かれており、第1種のほうが難易度が高くなっています。
PV施工技術者
PVとは太陽光発電のことで、こちらの資格は施工技術を認証することが目的です。太陽光発電協会(JPEA)が運営している認証制度で、一般住宅向けの太陽光発電に関する施工の技術や知識を認証します。特に家庭用の太陽光発電は老朽化することによって火災などのリスクがあるため、安全に稼働させることに関する知識をしっかりと網羅しています。
太陽光発電のメンテナンスはどれくらいの頻度で必要?
資格制度が設けられているほど、太陽光発電のメンテナンスに対する需要は高まっています。ただ点検をして異常が見つかったら修理というだけではなく、長期間にわたって太陽光発電システムが安全かつ効果的に稼働することが重要なので、こうした有資格者による品質の高いメンテナンスが求められています。 ところでこのメンテナンスは、どれくらいの頻度で行うものなのでしょうか。住宅用の太陽光発電のメンテナンス頻度について解説します。
「メンテナンス頻度は4年に1回」説について
明確な基準があるわけではありませんが、太陽光発電システムの定期点検は4年に1回程度が望ましいという説があります。4年に1回はそれほど高い頻度ではないので、これも太陽光発電がメンテナンスフリーであるといわれる理由のひとつです。 しかし実際には1年に1回程度は定期点検をしておいたほうが問題を早期発見できるため理想とされています。1回の点検費用は1万円から2万円程度なので、プロの業者に依頼して見てもらうのがベストです。
気づくことがあれば随時メンテナンスをしよう
1年に1回の点検をしていればあまりユーザー自身が不具合に気づくことはないかもしれませんが、ユーザー自身が何らかの違和感を覚えたり、何か気づくことがあるのであれば、1年に1回のペースにこだわる必要はありません。その場合は随時プロに依頼してメンテナンスをしておくことを強くおすすめします。
まとめ
太陽光発電のメンテナンスに関連する資格について解説しました。有資格であることが義務になっているわけではありませんが、技術力や経験値などが第三者から認証されていることは安心感があるので、メンテナンスを依頼する業者選びの判断材料にはなると思います。
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