太陽光発電のメンテナンスはこんなに重要!具体的な点検項目と併せて解説

太陽光発電のメンテナンスはこんなに重要!具体的な点検項目と併せて解説

肝臓は沈黙の臓器といいますが、太陽光発電にも通じるところがあります。というのも、太陽光発電システムは適切なメンテナンスをしておかないと静かに不具合が進行し、発電量が低下したり故障を招いたりしてしまうからです。 今回は、太陽光発電のメンテナンスを怠るとどんな問題が起きるのか、それを防ぐにはどうするべきなのかといった、メンテナンスの重要性について解説します。「太陽光発電はメンテナンスフリー」と思っている方にこそ読んでいただきたい内容です。

太陽光発電のメンテナンスが必要な理由4つ

なぜ、太陽光発電にはメンテナンスが必要なのでしょうか。メンテナンスフリーと言われてきた時期もあっただけに、まずはメンテナンスに関する真実からお伝えしたいと思います。

発電量の低下防止

適切にメンテナンスをしていないと、太陽光発電に起きる最初の不利益は発電量の低下です。売電収入を当て込んでいる人にとって発電量の低下は収入の低下を意味します。一時的な現象であれば良いですが、メンテナンスを怠ることによる発電量の低下は放置していても好転することはないので、メンテナンスによって未然に防ぐ必要があります。

高価な機器類の故障防止

クルマや家電も、メンテナンスをしなければ早くに壊れてしまいます。特にオイル交換をせずに乗り続けているとクルマはすぐに壊れてしまうので、イメージしやすいのではないでしょうか。太陽光発電に関連する機器も同様です。 しかも太陽光発電システムの機器類は決してお安いものではないので、メンテナンスを怠ることによって高価な機器類をリスクにさらすのは得策ではありません。

安全性の確保

太陽光パネルには汚れが付着することがあります。鳥の糞や落ち葉などが代表格ですが、これらの汚れを放置しているとホットスポット現象といって表面が発熱することがあります。発熱をすると故障の原因になりますし、ひどい場合は火災の原因にもなります。 太陽光発電を安全に利用するためにも、メンテナンスが必要になるわけです。

結果として低コスト

後述しますが、太陽光発電のメンテナンスをプロに依頼すると一定の費用が発生します。これが高いと感じる人の中にはメンテナンスを放置してしまう人がいますが、そのことによって機器類の故障を早め、結果として修理費用がかさんでしまっては意味がありません。 病気になってから治療をするよりも予防する方が低コストで負担も少ないというのは、人体も太陽光発電も同じです。

気になるメンテナンス費用について

コストパフォーマンを考えると適切なメンテナンスをプロに依頼するべきというのが当記事の主張ですが、それではプロに太陽光発電のメンテナンスを依頼するとどの程度の費用を見ておく必要があるのでしょうか。

保証期間内であれば無料

多くの場合、太陽光発電の機器類や施工には保証がついています。メーカーによる10年保証や、施工会社による20年保証などです。これらの保証期間内であれば、点検や修理などの費用は無料になります。もちろん著しくリスクの高い使い方をしている場合などは保証の適用外になることもあります、ほとんどの場合は保証の範囲内で対応可能です。

定期点検は2万円前後

目立った不具合がなくても、定期的な点検は必要です。住宅用の場合は義務づけられていませんが、産業用太陽光発電には定期点検が義務づけられていることを考えると、全く誰もチェックしないのは危険です。 おおむね4年に1回程度の定期点検が理想的とされており、その費用は1回あたり2万円前後です。4年に1回、2万円。これならそれほど高いと感じないのではないでしょうか。

環境の維持はケースバイケース

太陽光発電システムは屋外に設置するものなので、自然による影響を受けます。よくあるのが飛来物が付着して太陽光を遮ってしまう問題です。鳥の糞や落ち葉、伸び枝、雑草などによって太陽光が遮られると発電量の低下だけでなく事故の原因にもなるため、定期的なメンテナンスを強くおすすめします。 この作業は太陽光発電の規模や設置場所によってさまざまなのでケースバイケースですが、数十万円といった費用感になることはなく、10万円前後で対応可能です。

セルフチェックとプロのチェックを棲み分けよう

太陽光発電システムの状態は、自分でもある程度チェックすることができます。発電量モニターをチェックして急に発電量が低下していないかといった監視や、パネル表面を目視することによって太陽光を遮るものはないか、パネルの向きが変わってしまっていないかといったチェックはできます。 こうした日常的なチェックで異常を発見したら、プロの業者に点検を依頼するという二枚腰も有効です。これなら自分でやることによってある程度の費用を節約することができます。 大切なのは棲み分けで、何もかも自分でやろうとしないことが重要です。

まとめ

今回は太陽光発電のメンテナンスについてその重要性をお伝えしました。放置したままだと自然治癒するようなことはないので、問題を早期に解消できるようこまめにセルフチェックをして、問題があると感じればすぐにプロに相談をする迅速さが機器の寿命を長くします。